ヒト由来幹細胞培養上清液を導入された経緯をお聞かせください。
ヒト由来幹細胞培養液は、安全性と効果・経済性のバランスを考えると今はベストな選択肢。製造元への信頼性で導入を決めました。
当院では、人生100年時代をサポートするクリニックを目指しており、内科メインのクリニックですが、認知症の早期発見のMCIスクリーニング検査やAGE、EDの治療を行っています。しかし、いずれの治療も個別的であり、一つの治療ですべて改善が期待できる治療はありません。そうなると、やはり、再生医療しかないと思いました。以前は幹細胞治療しかなく、細胞培養の施設がないと実施できなかったのですが、現在では、幹細胞が産生するヒト由来幹細胞培養上清液が広まり、細胞培養の施設がなくても投与可能であるため、導入を決めました。
製品に関しては、高濃度エクソソーム、歯髄由来、臍帯由来で比較検討しました。ポイントとしては、自由診療であるため、安全性と効果、経済性のバランスです。エクソソームは、現時点では基礎研究がまだ十分でないため、わからないことが多く、幹細胞培養上清液からサイトカインを除いて、高濃度エクソソームにすることに不安があります。その反面、幹細胞培養上清液は、幹細胞が産生する成分をそのまま使用するため、安全性とバランスを考えると、今はベストであると考えています。歯髄由来か臍帯由来かで検討した結果、当院では予防目的での利用を第一に考えているため、経済性を考慮しコスパのいい臍帯由来を選択しました。臍帯由来の中でもMRT取扱いの製品に決めた理由は、製造元がしっかりしていることと、導入時に開発担当の研究者に説明を聞き疑問点が解消できたことです。
導入されての感想・所感をお聞かせください。
副作用なく、安心して実施できています。
当院では、臍帯由来培養上清液で点滴療法を導入しています。症状や患者様の目的に合わせて、ビタミン点滴やグルタチオン点滴、点鼻をプラスすることもあります。特に副作用が起きるケースはなく、安心して実施できています。効果に関しては、月1回のペースで点滴をして評価をしてもらっているケースが多いので、即効性はプラセンタほどありませんが、疲労回復、老眼や耳鳴り、めまいなどの症状には、比較的早期に効果が出ています。まだ、導入から2か月ですが、実感としては、美肌、AGE、EDなどの美容、老化に伴う機能低下には、確実に効果がでています。
患者様の反響はいかがでしょうか。
効果に満足し、継続する患者様も増えています。
治療前に患者様に、まず、すべて日本品質というこだわり、そして安全性と経済性のバランスを説明し、これらをご理解いただいた上で、ヒト由来幹細胞培養上清液は、幹細胞が増殖するときに産生されるサイトカイン(各種増殖因子)やエクソソームが細胞修復を活性化することで、一つの治療で体の不調の大部分が改善することを強調しています。ビタミン点滴との併用で、体に有害な活性酸素を除去しながら、幹細胞培養上清液が苦手な即効性を補い、細胞修復を促進させています。
当院では美容目的では行っておらず、治療の選択肢の一つとして導入しています。疲労回復、脊柱管狭窄症や靭帯損傷の術後の痛み、新型コロナウイルス感染後の後遺症などの改善を目的に、性別を問わず50歳以上の患者様に多く利用いただいています。また、80歳以上の高齢者で加齢にともなう異常で、耳鳴り、めまい、味覚障害や嗅覚障害の改善、認知症の予防など、通常治療では改善が見込まれなかったり、予防が難しい疾患に対しても投与をおこなっています。
ヒト由来幹細胞培養上清液以外にも当院では、プラセンタ、ビタミン点滴、グルタチオン点滴など幅広く取り入れています。栄養療法や免疫細胞療法に携わっていたことから知識が豊富であるため、患者様は安心して治療を受けていただいています。職業柄、疲労が強く溜まっているとおっしゃる患者様には培養上清液とビタミン点滴、あるいはグルタチオン点滴を組み合わせた療法をおこなっていますが、満足されているようで、継続して来院されています。当院のホームページでもしっかりと紹介しているので、ご覧になった方からのお問い合わせも増えています。高齢化が進行する中、高齢者の健康維持や認知症予防に、安全性と効果、経済性のバランスが整っているヒト由来幹細胞培養上清液が、広く普及することを期待しています。
導入を検討されている先生へアドバイス、メッセージなどをお願いします。
ヒト由来幹細胞培養上清液は安全で、インフルエンザワクチンなどの管理ができる環境であれば取り扱いも簡単なので、診療科目に関係なく導入できると思います。しかし、ディープフリーザーで製品を管理し、投与直前に自然解凍すると成分が壊れないため、冷蔵で管理するよりもお勧めです。