脳機能改善と培養上清点鼻治療について

前回はアルツハイマー治療薬に注目が集まる昨今、培養上清液の作用にも脳機能改善が期待されることをご紹介しました。
そこで前回ご案内した点鼻投与に関して、少し詳しいお話をしたいと思います。

初期の加齢性変化にも培養上清

最近のメタアナリシス結果から、老化に伴うBBB(血液脳関門:Blood-Brain Barrie※以下BBB)機能の障害は、認知症や脳白質障害のある患者で目立つことが話題となっており、脳における“初期の加齢性変化”と考えられています。

また、一方ではBBBの他にも、BCSFB(血液脳脊髄液関門:Blood-cerebrospinal fluid barrier※以下BCSFB)、BAB(Blood-Arachnoid Barrier:血液クモ膜関門※以下BAB)といった関門組織(中枢関門)が存在しますが、これらは、脳を守るバリアではなく、中枢神経活動を積極的に支援する役割を持っているとも考えられているのです。

中枢関門機能からひもとくバリア機能障害

脳に必要な物質を取り込みながら、毒性物質や不要物質を防ぐことで、脳内環境を一定に保つと考えられるため、バリア機能障害は、様々な脳機能異常が生じるきっかけを生み出してしまうのです。これらの事実を踏まえると、脳の老化を防ぐには、まずBBB・BCSFB・BABといった中枢関門機能を正常に維持することが非常に重要と考えられます。

培養上清液による、投与方法の違いで期待できる中枢関門機能サポート

以上から、培養上清液を点滴投与することがBBBの正常化をサポートし、ひいては脳加齢の「予防」効果を最大限に発揮すると考えられます。
一方、既に中枢神経障害(脳梗塞・脳血管性認知症など)が発生した後では、BBBを介さず直接中枢組織に作用させるほうが効果が大きいため、点鼻投与の活用がより効果的な投与方法と考えられるのです。

投与方法の違い、「予防」と「治療」

年齢を重ねる上で、身体的な変化は避けられないものですが脳機能に関しても同様であり、脳血管性の認知症やアルツハイマー型認知症の発病も加齢性変化により発生することがわかっています。
脳加齢の「予防」や加齢性脳疾患の「治療」に対して、培養上清液をどのように使用するとより効果的なのか、これまでの研究結果において、脳の保護作用ならびにBBBの働きをふまえると、「予防」には点滴投与が、「治療」には点鼻投与がより理にかなった投与法であると考えられます。

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